アメリカのキャンピングカー旅行でSLI保険を必ずかけましょう

キャンピングカー旅行

・アメリカでキャンピングカーをレンタルするときはどんな保険が必要なの?

・ 必要な保険だけ入りたい。

・費用はどれくらいかかるの?

何も起こらないのが一番ですが、万が一の時に保険があるのとないのとでは、安心感がとても大きく変わります。

キャンピングカーをレンタルするにあたって、どんな保険が大切なのかをご説明したいと思います。

本記事の内容

・SLI保険が何かを説明します
・それ以外の保険が必要なのかを検討します
・金額がどれくらいなのかを検証します

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SLI保険とは

SLI(Supplemental Liability Insurance )と呼ばれる保険は、第三者に対する”追加自動車損害賠償保険”です。

強制保険の対人・対物保険を追加アップグレードする保険です。

日本では任意保険の対人・対物保険と同じですね。

日本では「無制限」という保険がありますが、アメリカにはありませんので、「$1,000,000~$2,000,000」(1億~2億円)が上限となります。

ほとんどのレンタル会社は、レンタル費用にLP保険(Liability Protection)と呼ばれる【自動車損害賠償保険(対人・対物保険)】が自動的に付保されます。

要するに、「自賠責保険」・「強制保険」です。

アメリカでは自己所有、レンタカーを含めて車の所有者が保険をかけなければ運転ができない法律となっている為、購入時に保険が付保されていなければ車両の引き渡しさえしてもらえません。

日本でも、強制保険と任意保険のどちらも加入している方がほとんどだと思います。

そういう考え方からすると、SLI保険の重要性が認識できるのではないかと思います。

SLI保険に入った方が良い理由

SLI保険は任意保険ですが、入った方が良いというよりも「入らなければならない」保険だと言えます。

その理由は、補償のアップグレードをしなければ万が一の時にカバーしきれないからです。

具体的には後ほどご説明しますが、日本と同じように強制保険だけではカバーする補償が少なすぎます。

アメリカでは、各州によって最低限かけなければならない保険がそれぞれ異なります

日本の強制保険以上に補償が少ないので、大きな事故を起こした時は、大変大きな請求額になります。

日本からの旅行の場合、アメリカという異国の地では交渉や裁判というやり取りは、ほとんど不可能に近い状態になります。

保険に入っていれば、保険会社が賠償費用を払うことになりますので交渉や裁判も保険会社が賠償金を少なくするためにも積極的に対応します。

このような点からも、大きな安心を買う事ができるので、必ずこの保険には入りましょう。

LP保険(強制保険)の対人・対物の事故に対する保険は最低限

参考までにカリフォルニア州とフロリダ州の最低限かけなければならない保険は以下の通りです。

【カリフォルニア州】
対人の場合:1人につきUS$ 15,000 (約150万円)
$15,000 for injury/death to one person. (Also known as bodily injury liability)

1事故につきUS$ 30,000 (約300万円)
$30,000 for injury/death to more than one person.

対物の場合:1事故につきUS$ 5,000 (約50万円)
$5,000 for damage to property. (Also known as product damage liability)

【ニューヨーク州】
対人の場合:1人につきUS$ 20,000 (約200万円) /死亡US$ 50,000 (約500万円)
$25,000 for bodily injury and $50,000 for death for a person involved in an accident

1事故につきUS$ 100,000 (約1000万円)
$50,000 for bodily injury and $100,000 for death for two or more people in an accident

対物の場合:1事故につきUS$10,000 (約100万円)
$10,000 for property damage for a single accident

【イリノイ州(シカゴ)】
対人の場合:1人につきUS$ 25,000 (約250万円)
$25,000 – injury or death of one person in an accident

1事故につきUS$ 50,000 (約500万円)
$50,000 – injury or death of more than one person in an accident

対物の場合:1事故につきUS$ 20,000 (約200万円)
$20,000 – damage to property of another person

【フロリダ州】
対人の場合:1人につきUS$ 10,000
対物の場合:1事故につきUS$ 10,000
Florida’s minimum coverage is $10,000 personal injury protection (PIP) and $10,000 property damage liability (PDL) as long as you have a valid Florida license plate.

【日本】
傷害による損害    最高120万円
後遺障害による損害 最高4,000万円
死亡による損害   最高3,000万円
死亡するまでの傷害による損害 最高120万円

日本と比べると、アメリカの最低補償はかなり低い事が分かりますね。

SLI保険以外にどんな保険があるのか

キャンピングカーの保険は意外にシンプルです。

LP保険(強制保険) 

⇒ 前述の強制保険でレンタル代金に含まれています。 対人・対物の州の最低補償金額が含まれます。

Property Damage (レンタルキャンピングカーの補償)

⇒  レンタルしたキャンピングカーの破損に対する補償もレンタル代金に含まれます。自己免責額が$1000とか$1500などと設定されています。

自己免責額が$1000の場合は、$1000までの事故などによる破損は全て借りた本人の支払いで、$1000以上の事故は全損でも$1000までの支払いとなります。

※対物ではなくあくまでレンタルキャンピングカーの補償となります。

CDW / LDW (車両損害補償)

レンタルした車の盗難、紛失、事故などにより生じた損害を免除する保険です。ここでは自己免責の$1000や$1500をカバーする保険という意味合いになります。

通常は、 $20-$30/日程度です。

オールインクルーシブ保険 

⇒ 上記3つ+全ての事故やロードサービスを含めた保険があります。($20-$30)

以下の保険は通常のレンタカーにはありますが、キャンピングカーのレンタルには付保できないようです。

搭乗者傷害保険 - PAI
事故で契約者および同乗者が負傷した場合に規定の金額が支払われる保険。

携行品保険 - PEC 
レンタカー利用中の契約者および同乗者の、荷物の盗難・破損などの損害を補償する保険。

SLI保険には必ず入りましょう

結論はやはりSLIは必須で入りましょうという事になります。

それ以外の保険は、自己負担の$1500や$1000を回避するだけのになるので、必要性は低いと思います。

極端な話ですが、対人で1億円は自分で払えませんが、車が全損してしまった$1,500は払えます。

それだけ、対人事故は深刻な問題に発展しますので、対人には特に注意して付保する事をお勧めします。

備えあれば憂いなし

対人の事故は、精神的にも追い詰められます。

それに、お金が絡むと、計り知れないダメージが自分に降りかかります。

大抵は無事に旅が終了するので保険が成り立ちます。

ですが、保険に助けられる人もいるので、備えあれば患いなしの精神で、キャンピングカーの旅を楽しんでください。

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