アメリカのチャイルドシート (カーシート)には有効期限がある事を皆さんご存知でしたか?
ほとんどのカーシートは、製造日から6年という有効期限が設定されています。
(レアですが中には10年の期限の物もあります。)
僕がこれを知ったのは子供がプリスクール(幼稚園)に入った時。
これは、日本で聞いたことがないルールなので、正直びっくりしました。
フィールドトリップと呼ばれる、遠足のようなイベントが夏に何回かありますが、その時に持っていくカーシートを、先生がなにやら確認しています。
何してるのって聞くと、有効期限の確認よっていうではありませんかっ!
何してるの?
有効期限を確認してるのよっ!
この有効期限は、メーカーのガイドラインという位置づけで、法律で決められたルールではないようです。
しかし、National Highway Traffic and Safety Administration(NHTSA)という公的な協会でも、有効期限に注意を払うことが、カーシートの使用に関する推奨事項の最も重要な1つであると喚起しています。
僕の息子が通うプリスクール(幼稚園)で使う際は使用を禁止されていました。
プリスクールとしては、危険があるカーシートを使って事故で子供にケガをさせないように配慮する責任があるからです。
考え方には納得できますね。
今回は、なぜアメリカのカーシート(チャイルドシート)には有効期限があるのか?その理由をご紹介します。
技術の進歩による安全性向上と規格の変化
今の時代は、技術の進歩がとてもに早く、安全の技術においても日進月歩で進みます。
そもそも、大切な家族であり、かけがえのない子供を守るためにカーシートですから、安全性の高いカーシートをなるべく選択したいものです。
知り合いから中古を譲り受けるのは悪い事ではありませんが、必ず有効期限内のものにしたいですね。
古すぎるものは、安全技術が低かったり、現在の安全基準を満たしてない可能性もあります。
2002年以前のチャイルドシートにはラッチ(LATCH)と呼ばれるカーシートを固定するフックが装備されていません。
今ではそれらはほとんどすべてのチャイルドシートの標準機能です。
これはISOFIX仕様といって世界基準の規格となりますが、古すぎるものはそれに準拠しない可能性があります。
素材や部品が劣化する
カーシートに限らず、どんなものでも素材や部品が年を重ねるごとに経年劣化します。
夏の車内は、強い日差しの温室効果で60度に達するような時もあります。
ハンドルが触れない位熱い時もありますね。
また、冬は地域によっては-20℃を経験するようなところもあります。
今度はハンドルが冷たくて握れないなんて事もあります。
このような温度差には特にプラスチックが劣化しやすく割れやすくなったりします。
また、使用頻度が高い部分であるラッチ(LATCH)部分がゆがんでしまったり、ベルトの部分は伸びたり、しなりが無くなったりすることがあります。
経験はしたくありませんが、実際に事故で強い衝撃を受けたカーシートが劣化していて粉々になってしまうような例もあります。
有効期限内の安全性能検査しかしない
製造メーカーにはPLと呼ばれる製造責任があります。
ですから、メーカーはその期間内は製造した製品、ここではカーシートが正常に使えるように責任を持たなければなりません。
例えばカーシートに欠陥が発覚した場合は、即座に修理をしたり場合によっては回収して返金するという事を実施しなければなりません。
これは法律で決められている事です。
有効期限内においては、経年劣化を考えても十分に機能するかどうかという検査を行います。
逆に言うと、有効期限以降はどこまで機能を保つのか誰も分かりません。
リコール対象の製品かもしれない
自動車でよく〇〇万台リコールというニュースを見かけると思います。
メーカーが発売後に欠陥を発見したり、報告を受けたりした場合に”リコール”といって回収を行うことがあります。
この場合メーカーは欠陥を修理して直したり、場合によっては回収して返金を行うこともあります。
もちろんこれは基本的に有効期限内の対応となりますし、そもそも自分がリーコール対象品だったかどうかという事を調べる事をあまりするとは思えません。
交換部品がない
有効期限後では、製造業者が修理部品の在庫を持っていない可能性があります。
有効期限を過ぎて交換部品を入手できない場合があります。
破損したまま使用する事は更に危険度が増しますので、初めから新しいものを購入する事が一番望ましいと思います。
まとめ・有効期限表示の場所
カーシートの有効期限の表示位置は、底や後ろなどの、本体の製造番号などが記載されたシールにあります。
有効期限ではなく製造日が書いてある場合はそこから6年と計算してください。
アメリカは、子供を様々な危険から守るという意識が非常に高い国です。
我が家の息子も2歳の時、店の中で迷子になった時に店員さん、お客さんがみんな必死になって探してくれた思い出があります。
子供用品のお店だったこともありますが、まず初めに誘拐を想定して入り口をロックして出入りできないようにしてくれて、そこから全員ボランティアで捜索してくれるという感じでした。
結局、1人で迷ってしまい奥の方で泣いていた息子をお客さんが見つけてくれた時は全身の力が抜けて涙が出てしまいました。
誘拐が身近で、子供を守るという事に敏感なアメリカに対する危機感の無さを知った瞬間でした。
そんな国なので、子供を乗せる車のルールしっかりと意識したいですね!
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