- タイレノールとイブプロフェンって何が違うの?
- どういう時にどちらが良いの?
- 3時間おきに交互に飲ませるってそんなこといいの?
アメリカで何年も生活していて感じる事は、日本より病院へ行くのが大変だという事です。
近くに病院はたくさんありますが基本的に救急外来以外は「ホームドクター」と呼ばれる自分が「いきつけ」の病院へ行かなければなりません。
「ホームドクター」として登録した病院から、専門の病院を紹介してもらうのが一般的です。
日本ではどんな病院でも行けば診てもらえるのですが、緊急外来は値段も高いので本当に緊急でなければ足を運ぶ事ができません。
というわけで「ホームドクター」で診察をしてもらうまでの間は市販の薬で何とかしのぐ事が必要となります。
子供さんはよく夜に熱を出しますよね。
今回は、市販薬で手軽に買える「解熱剤」の「タイレノール(アセトアミノフェン)」と「イブプロフェン」をご紹介します。
本記事の内容
・「タイレノール」と「イブプロフェン」のご紹介
・どのような症状でどちらを使用するのか
・熱が下がらない場合の併用についてご紹介(病院からの助言)
【アメリカ医師推奨!】タイレノールとイブプロフェン子供への服用
高熱になってくると、まず最初に頼りになるのは「解熱剤」の存在です。
アメリカで有名な解熱剤は「タイレノール(アセトアミノフェン)」と「イブプロフェン」。
アメリカというよりは全世界で使われていている「解熱剤」で、日本でももちろん超有名な解熱剤です。
日本では「パブロン」とか「エスタックイブ」などの商品名の方が有名です。
アメリカでは商品名だと「アドビル(Advil)」とか「タイレノール(Tylenol)」が有名ですね。
ここで少し「ん?」となったかもしれませんが、アメリカでも「タイレノール」は商品名で「アセトアミノフェン」という薬の名前では使わないのです。
理由は一つ「言い難いから」で間違いないでしょう(笑)
というわけなので、日本でも大人も子供も利用している「解熱鎮痛剤」なのです。
だから安心して使用しましょう!
ではそれぞれの薬について簡単に説明しましょう。
①タイレノール(アセトアミノフェン)
アセトアミノフェンはアスピリンと同じようなの鎮痛、解熱作用を持ちますが、炎症を抑える効果(抗炎症作用)は非常に弱い薬です。(炎症には効き目がない)
薬によっての炎症を抑える効果や副作用が一番少ない「解熱剤」と考えられていて新生児にも利用されます。
要するに炎症に効き目がないので熱を下げるという目的以外は無く他に何か悪い事が起こる可能性が少ないとう事です。
危険性がゼロではありませんが、世の中の「解熱剤」のなかで一番安全だと考えられています。
また、胃を刺激しないので空腹時や胃腸風邪でも使用できます。
また中耳炎などの「炎症」を押さえたい場合は効果が薄いのでイブプロフェンの方が良いでしょう。
②イブプロフェン
イブプロフェンは、ステロイドを含まず炎症を抑える効果(抗炎症作用)がある解熱鎮痛剤です。
そしてこの類の薬の中では最も胃腸障害が少ない薬です。
ですが、タイレノールに比べると胃腸へは刺激を与えるので、食後で胃腸が悪い時はタイレノールを選択したいです。
乳児は生後6か月から使用が可能なので炎症を抑える必要がある場合は非常によく使用します。
こちらも全世界で使用されてます。
タイレノールとイブプロフェンのどちらを使うの?
まずは熱を下げなければいけない体温についてお知らせしておきます。
一般的には熱けいれんなどが起きるお子さんでなければ、38.5度くらいまでは本人の自然抵抗力で頑張ってるところなので38.3度くらいまでは我慢して、それを超えたら飲ませてあげて下さいね。
これまでのことから、タイレノールとイブプロフェンをどういうときにどちらを使うべきかをまとめておきます。
我が家の子供に使った体感ですがタイレノールの方が熱を下げる効き目が緩く、イブプロフェンの方が熱を下げる力が大きいように感じます。
ですから我が家では、熱が38度台ならタイレノールでそれ以上高い場合はイブプロフェンというように使い分けます。
これは専門知識ではなく体感となりますのでご理解ください。
それ以外にお医者さんからの情報としてはこのような使い分けとなります。
【タイレノールの方が良い場合】
・0ヶ月から6か月までの新生児
・胃腸が弱っている
・熱がそれほど高熱ではない
・喉の痛みなど炎症からくる熱ではない
【イブプロフェンの方が良い場合】
・6ヶ月以上の乳児・幼児
・胃腸には問題がない
・熱が高熱(39度以上)ある
・中耳炎など炎症が確認できる熱
緊急時はタイレノールとイブプロフェンを3時間おきに飲ませる
タイレノールとイブプロフェンはどちらも6時間おきに飲ませる事ができます。
もし40度を超えるような熱が出て一方の薬であまり効き目がない場合は、3時間おきにタイレノールとイブプロフェンを交互に飲んでも大丈夫です。
もちろん飲まない事に越したことはありませんが、土日や夜で病院へ行けない場合などどうしてもという時は迷わず処方しましょう。
これは実際に子供が救急外来で、はじめタイレノールを飲んでも熱が下がらなかったので、3時間後にイブプロフェンを飲ませて体温が下がるのを確認したという出来事がありました。
これで熱が下がらないなら入院かもしれないという状況でした。
なぜ交互なら3時間の投薬ができるのかというと、タイレノールとイブプロフェンでは肝臓と腎臓と負担を掛ける臓器が違うからだというコメントをもらいました。
タイレノールは肝臓への負担が大きく、イブプロフェンには腎臓の負担が大きいという事です。
だから3時間ごとであれば同じ薬を投与するまでにそれぞれ6時間の時間が得られるので投与できるとの事です。
あくまで応急処置として熱がどうしても下がらない時はそのように薬を飲ませましょう
タイレノールとイブプロフェン子供への服用・まとめ
・タイレノールは生後すぐに投与が可能なほど安全性が高い
・イブプロフェンは生後6か月から
・耳が痛いとかのどが痛いなどの炎症がある場合はイブプロフェン
・胃腸が弱っている時はタイレノール
・熱がどうしても下がらない時は3時間おきに交互に飲ますことが可能
アメリカで生活するにあたって、子供の病気だけは本当に心配になる事の1つですよね。
我が家ではよく風邪を引くので、解熱剤にはいつもお世話になっています。
坐薬がない文化なので即効性のある解熱はありませんが、薬でも併用が可能だということは知っておいてよかったと思っています。
ぜひ参考になればと思います。
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